6/22/2015

うちの庭で <置きっぱなしの巣箱>


2008年に空が青々としているノースカロライナ州から、
どんより曇りがちの日が多く、雲が多いミシガン州に引っ越して来ました。
車で運転して来たわけですが、
ミシガンに入ってから「空が低い」と感じたのを覚えています。
雲が低くたれこめているという感じの日でした。
ノースカロライナでの雲は雨の日でない限りは雲は白く、空高くにありました。
その差に驚いたものです。

さて, ミシガンに引っ越してから住んでいる家は、
夫が研究室を持つミシガン大学があるAnn Arbor (アナーバー)の隣町にあります。
子供の習い事などの送り迎えに道が渋滞する事があると疲れるので、
 郊外の田舎町のシンプルライフを選びました。
ミドルスクール、ハイスクールが町に1つずつしかありません。
学校も大学町でよくある一時滞在が多いわけではないので、
子供たちは小さい頃からずっと一緒というのがほとんどです。

チェーン店だらけのアメリカでの生活では、
ずっと買い物に便利な所に住んでいましたが、
いつしか買い物に心が踊らなくなっていました。
どうしても欲しい、買いたい、と思うものがあまりありません。
むきになって日本食料品も買わず、代用品で間に合わせる事が多々です。
私は、あちこちとお店をはしごするのがものすごく億劫です。

必要な物を買いに行くのですら面倒くさい。

今の小さな田舎町に住むようになってから、それに拍車がかかり、
買い物に出かける事が最低限になっています。
それでも十分用は足りるので不自由なく暮らせます。

さて、この新しい家ですが、引っ越して来た時から下のような巣箱が
裏庭の木にぶら下がっていました。
放ったらかしで、何も手入れしていない様子でした。
でも、この巣箱には、毎年、小さな野鳥が巣を作ります。
本当はシーズンごと中身を出して奇麗にした方がいいと思うのですが、放ったらかしにしています。
でも、不思議な事に、
後で買ってつけた鳥の巣箱よりずっと成績がよいです。
ちょっと複雑な気持ちです。

下手な手出しをせず、期待しすぎず、
ありのままで置いてあるところがいいのかもしれません。
とかく人は、何やかやと欲を出して、何でもついついいじり回してしまいます。
ですから、この巣箱の存在は、時々、私の心持ちを哲学的な境地へと導いてくれます。


2015年の今年は、この巣箱も引っ越して来て以来ですから7年目です。
その前からあったわけですから、まず10年はたっている事間違いなしです。
ボロボロで中身の取り出し口のところが壊れそうで半分開きかかっています。
あと何年もつのかわかりませんが、
今日も巣箱は風に吹かれゆらりゆらりとぶら下がっているのでした。
そして、今年も小鳥が巣を作り、
ひっきりなしに出たり入ったりを繰り返しています。

そんな様子をぼおっと見るともなく見る生活をしております。

今度、巣箱を増やす時は、
このぶらりとぶら下げるタイプを買ってみようと思います。

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