10/19/2016

うちの猫 ー Barn Cats 2

 
来たばかりのころ。生後約4週。
前回の投稿
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絵の仲間のナンシーのファームには、猫が住みついています。
どこからか勝手にやって来て住みついている猫たちで、
子猫をどんどん産んで、運が良く、体が丈夫なものがサバイブします。
人間との接触がないですから、野生といえます。
ペットとして、家畜として通常飼われる動物が、このように野生化しているとき、
こちらでは、feral と言います。

コヨーテ、キツネ、リス、シカ、オポッサム、スカンク、ラクーン(たぬき)、
チップマンク、モグラ、グランドホッグ.....
我が家の周りにウロついている、こういった動物たちは、純粋な野生動物です。

ナンシーたちは、
猫はネズミ退治に役立つので、追い出しはせず、餌をあげています。
でも、feral ですから、決して人間には近寄って来ません。

ななチャンが、ベブと一緒に引っ越していったので、
もう、コッソリうちに入って来る猫もいなくなり、
また、ムクムクと猫が飼いたいという気持ちになりました。
かつてのように、「なついている猫」を。
ということで、ナンシーの農場にあるバーンに居ついている
feral 猫が産んだ子猫を引き取ることにしました。

秋口に生まれた子猫は、冬を越せず、みんな死んでしまうのだそうです。
7匹生まれた子猫たちも、1か月の間に3匹減っていました。
バーンの周りの近くの木には、タカやワシが巣を作っていますが、
うじゃうじゃいた猫たちがここのところ、激減してきたのは、
野生動物が、猫たちをハントできるので、近場に寄って来たからかもと思いました。
ナンシーの家にいた犬も、ちょうど去年の終わり頃に死んでしまい、
居候していた娘さんの犬も、ちょうど同じ時期に引っ越して行きました。
ヨボヨボの大型犬と、やたら何にでも吠える小型犬でしたが、
野生動物を威嚇する歯止めになっていたのかも、とも思いました。

子猫たちもferalですから、人を見るとフーッといいます。
ですから、できるだけ早く引き取らないと、
家猫(ペット)にしにくくなってしまいます。

子猫たちが猫缶の餌を食べられるようになったので、
いつでもいいよ、ということになり、
そう言われた週の日曜日、娘も息子もめずらしく用事がなかったので、
えいやっと引き取りに行きました。
9月11日のことでした。
アメリカでは、911というと、救急電話番号と、
ニューヨークの  ワールド  トレードセンターに民間機が突っ込んだ
あの、悲惨なテロのあった日だと気づきました。
テロは、911という緊急事態の番号に合わせたのだと思いあたり。。。

 
子ねこたちは、バーンのシャッターの隙間から出て日向ぼっこをしていました。
タカなどの空を飛ぶ敵からは丸見え。。。これじゃあ、たしかに野生動物につかまるわけだ。

とりあえず、ナンシーがバケツを持って来て、
逃げ回る子猫たちを捕獲しました。
全部で4匹いました。
前回、子猫を見に来た時にいた三匹と、もう一匹。
バケツの中の右側に見える猫です。
この子猫の顔は、めのあたりがことさら汚く、目やにがべったり。
こう言ってはかわいそうかもしれませんが、とても不細工でした。
それに、ヨタヨタしていて、身のこなしも今ひとつ。。。
後でわかったのですが、目の怪我で、ほとんど見えていなかったのでした。

黒い猫は、シャーシャー言って、猛烈に抵抗し、もがき回りました。
正直いって、か〜なり、かわいくない態度でした。
でも、この猫も、じつは目やにがいっぱい。目の状態が悪く、
あまり周りがよく見えていなかったらしいと後でわかりました。
だから、ことさら過敏に反応していたのだと思います。
 
「さあ、どの猫を連れてく?」
と、ナンシーが言いました。
冬を越せない猫たちということを思い出し、ドキドキしてきました。

「しばらく様子を見て、決めた方がいいね」

ナンシーが、タオルと猫缶を持って来てくれ、
娘と息子が交代でだっこして、餌をあげました。
猛烈な勢いで食べていました。これならもう家に連れてく行っても大丈夫。

 

でまあ、どうしたかというと、4匹全部連れていくことにしました。
もともと猫を4匹飼っていたので、あまり違和感がなかったのです。
(1匹は心臓発作で早逝し、3匹の時代が長かったですが)

あと、一番、ボロボロで汚くて不細工で、ヨタヨタしている猫は、
「置いていったら?」
という感じでしたが、みんな一緒に引き取ることにしました。

さて、家に帰ると、
もちろん、みんなお風呂に入れてきれいにしました。
外にずっといた猫たちですから、小さな体にしっかりノミがうじゃうじゃといましたから、
これもきれいに取ってさっぱり。

子猫たちは、まだとても小さいので、
バスルームのバスタブの中に入れておくことにしました。
(こういう時、アメリカの家は便利です。家にいくつかトイレがあります)

猫は、トイレを教えなくても、そこに猫砂を入れた箱があれば本能なのか、
ちゃんといっぱしにします。
ただ、あまりに小さいので、埋めるのがとても下手で、
自分のウンチをふんずけてしまい、何度も洗う羽目になりましたが。

 

餌もガツガツとよく食べますが、生後1か月ほどは、水を器から飲むことができません。
餌の猫缶には水を足して、水分も補給できるようにしました。

さて、顔が一番不細工な猫ですが、
右目がどんどん膨張し、恐ろしい形相になりました。
獣医さんに連れていったところ、ごく小さい時に両目を怪我していて、
右目はファイナルステージになっているとのことで、
腫れが引いたら、目玉を取って縫い付ける手術をすることになりました。
 
獣医さんにて
(顔がものすごく悲惨なので後ろ姿)


この時、もう一方の目も危ないと言われ、
「目が見えない猫って、どうやって飼おうか。。。」
と、覚悟しましたが、
薬をあげて、一週間ほどして、片目は助かることがわかり、ほっと一息です。
いやあ、この猫、あと一週間あとにもらいに行っていたら、
もうこの世にいなかっただろうなと思いました。
何かしら、縁があったのかもしれません。

 
この猫に限らず、他の三匹も目に問題があって、
毎日何回も点眼しました。
獣医さんにかかるお金がばかにならないので、人間用の薬です。

昔、何匹も野良猫を拾って、飼い主を見つけてあげたりしたものでしたが、
その時の体験とちがい、子猫たちのコンディションがとても悪く、
なかなか表情がきれいになりません。

よく考えると、昔拾った野良猫たちは、
家で生まれたのを捨てられたものばかりです。
ななチャンも、母猫は野良でしたが、娘の友達の家で生まれ、
そのまま家の中で面倒を見たものを引き取っています。
今回は、feral の母猫から生まれた、feral 生活の中からの猫ですから、
なるほど、野生化した動物を面倒みるのは甘くない、と思い知りました。

 
さて、子猫たちの名前ですが、
娘がやたら凝った名前を考えてつけましたが、
あまりに凝りすぎていて、定着しませんでした。
なんだかんだと面倒みているうちに、自然に呼び名がついていました。
それがこの子たちの名前になりました。

長くなったので、この続きはまた次回。
(つづく)
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