9/08/2016

うちの猫 ー Barn Cats

 
"Barn" Acrylic on panel 6"x8"
いわゆるステレオタイプなデザインの barn.
参考までに拙作を載せました。


我が家は長年、猫一筋、多頭飼育の家でした。
そして、心臓が悪かった1匹以外、みんなとても長生きしました。

2008年に最後の1匹、長男猫の野良太が世を去ってから
シェルターを運営している知人から犬の愛チャンを、
娘の友達の家族が拾った野良猫が産んだ子猫のななチャンをを引き取って飼いました。
 
愛チャンも、ななチャンも同腹で生まれた兄弟姉妹がいましたが、
みんなごく小さい時にさまざまな理由で死んでしまい、
生き延びている残り1匹という点でこの2匹は共通しています。
小さい時に、ほぼ同時に引き取ったので、とてもよく一緒に遊んでいて、
おお、これはばっちり! と喜んでいたのですが。。。
猫のななチャンは、1才の大人になってから愛チャンと遊ぶのを鬱陶しがるようになり、
お隣の老夫婦のところに入り浸っているうち、お隣の猫になってしまいました。

さて、猫がいなくなった我が家では、
以後、ネズミの被害がときどきあります。
犬はいまひとつネズミ退治には向いておらず、一向に減りません。
ネズミ捕りを置いていますが、一向にかかりません。

絵の仲間のナンシーの家は、旦那様がファーマー。
大きな barn がありますが、そこに自然に猫がいついているのを、そのままにしています。
ネズミなどの駆除に役立つのだそうで、農家の人には、
barn に猫を放し飼いしている人が多いそうです。
特にコントロールもしておらず、自然に任せているナンシーのところには、
たくさん猫がいるそうで、すごい時は何十匹といたらしいです。
ですから、いつもキャットフードを大袋でどっさり買っています。
ナンシーの家は、犬は家の中に入れて飼っていますが、
猫たちは家には上げません。(というより上がって来たがらない)

こういう猫をbarn cat と言います。

さて、
ななチャンがお隣のベブとともに引っ越していき、本当に我が家から猫が100%いなくなりました。
(ななチャンは、ベブたちが留守のときなど、こっそり我が家に入って来ていた)
↓↓↓
「うちの猫ーだった猫ー  お別れ」

「うちの猫ーだった猫ー  逃亡」

ネズミのことはさておいて、やっぱり、猫がほしい。
でも、またななチャンみたいなことになったらどうしよう。。。
と、心が揺れ動きます。
シェルターなどもチェックしましたが、紹介文を読むと、
どうも愛チャンとうまくやれそうにありません。
そこで、猫が家にうじゃうじゃいるナンシーに「子猫が生まれたらほしいんだけど」
と言ってみたところ、
「この間、生まれたけど、もう大きくなりすぎたから今回は手遅れ」
と言われました。
Barn Cat は、家猫とちがい、餌だけもらって気ままにしています。
ですから、人間にめったになつかないのです。
もちろん、ナンシーにも、ナンシーの家族にもなついていません。
裏庭の巨大な物置に住む、気ままな同居人みたいな感じです。
決して向こうからすり寄ってきません。近づくとフーッといって逃げます。

さて、そんなこんなで少したって、夏休み。日本への一時帰国から戻ると、
「ヨシコ、子猫が生まれたヨ。7匹いるから、いつでも見に来ていいヨ」
子供たちに話すと大喜びです。
なにせ、赤ん坊のころからずっと家に猫がいるのが当たり前でしたから、
ななチャンが去って、さびしかったようです。
早速、カメラを持って、彼女の家に行きました。
もう学校や大学が始まった子供たちから写真を頼まれたからです。

さて、ナンシーの家に着くと、早速、barn に入りました。
大きなトラクターやらの、農業の仕事に使う乗り物(何といっていいのか、よくわからない)
が各種、たぶん、全部で7、8台置いてありました。

それが全部すっぽり入るのですから、
とても大きい建物だということをおわかりいただけると思います。
(写真を撮っておくのを忘れたので、冒頭の典型的な絵を参考にしてください)
片隅に、馬を飼っていたころの名残りの「うまや」スペースが2つほどありました。
娘さんが2人いて、彼女たちが子供のころは馬を飼って、乗馬をしていたのだそうです。
そのあたりに、3匹だけ見つかりました。
いっしょにくっついて行動しているようでした。
 
なにせ、自由気ままに暮らしている彼らです。
見に行ったところで、のこのこ出て来ません。
かえって遠ざかっていきます。
触れようとすると、「シャーッ」といいました。
ナンシーが2匹つかんで見せてくれましたが、このときも「シャーッ」。
 

すると、母猫が奥からすうっと出て来ました。
とても目つきが悪い。警戒しています。さすが母猫! 
 
ナンシーによると、ものすごく沢山いた猫たちですが、
ここ最近、急速に減ったとのことでした。
なにしろ、広い広いファームランドが広がる中です。
「野生動物にやられたんだと思う」とのこと。

子猫たちは遠くへは行けないので、2人で中を全部見てみたのですが、
やはりこの3匹だけしか見つかりませんでした。
子猫は、野生動物のお気に入りの獲物です。
見つからなかった4匹は、さっそくやられてしまったのかもしれません。
Barn の外にちょっとでも出たら、昼はタカ、夜はコヨーテやキツネなどのいい餌です。

ところで、今回の「うちの猫」ですが、少し作戦を考えました。
愛チャンはかなり落ち着いてきたので、
「遊ぼう、遊ぼう、遊ぼうよー!」という感じで追いかけ回さないと思っていますが、
1匹だけだと、またふらりとよそに鞍替えされてしまうかもしれません。
そこで、今回は2匹ペアで引き取ろうかなと思うようになりました。
かつて長年3匹飼っており、2匹は多いという感じでもありません。
ペアだったら、ふらりと1匹だけどこかに行ってしまわないのではないか
というのが今回の「作戦」です。

私がみたところ、黒がちの白黒ブチと、白がちの白黒ブチが気に入りました。
黒がちの方は、黒猫だったロク太を彷彿させました。
白がちの方は、長男猫の野良太の子猫を時代にそっくりです。
(やっぱり、前をひきずってる??)

前に飼っていたニャンコたちのことをちょっと書いた投稿
↓↓↓
うちの猫ー「猫あんか」そして今は「犬あんか」

 

 
まだ、母猫のお乳しかのんでいないので、
ちゃんと自分で固形物が食べられるかチェックして、
OKだったらいつでも迎えにおいで、とのことでした。


ナンシーの旦那様いわく、
「barn cat の子猫は、冬を乗り越えられず死んでしまうことが多いから、
今回生まれたのをもらうのは、猫にとってもいいタイミングと思うよ」
今回見た子猫たちは、まだ小さいながらも3匹でつるんでいる様子だったので、
そのうち2匹を連れて行ってしまうと、残された1匹は。。。

「ソフィーの選択」という映画がありますが、
戦時下のナチスのユダヤ人迫害が背景です。
その中の有名なシーンの一つに、強制収容所に送還された女性主人公が、
その入り口の所で、不意打ちのように
一緒にいる自分の子供たち2人のうち、1人を見捨てさせます。
わあわあ泣きわめく我が子の1人が、連れ去られます。
それは、その後、サバイブした主人公の脳裏に、一生つきまとう悪夢になりました。

Barn Cat の子猫を選んでもらうのとは、状況が違うわけですが、
「選ぶ」ということと、「冬の厳しさが越えられず死んでしまうことが多い」ということで、
ふと、この映画のことを思い出してしまいました。

あと、もう4匹いるはずなので、また新しい展開があるかもしれません。
ずいぶん急に猫の数が減ったようだし、今回見た子猫たちにも何があるかわかりません。
私も、自宅の裏庭でタカが小動物をくわえて飛び去っていくのを何度か見ています。
田舎の暮らしは、食物連鎖が目の前で繰り広げられる暮らしです。

私が前回、5月だか6月に遊びにに来た時は、
もっと大人ネコがゴロゴロいて、barnの外を悠々とウロついていました。
ところが、今回見たのは母猫と、父ネコらしきネコの2匹だけ。
そして、今回、7匹生まれたという子猫で見つけることができたのは3匹。

さて、この新しい「うちの猫」との出会い、どうなるか???
ペットを飼うときは、「運命のなすまま、成り行きに任せる」という感じできています。
果たして、このbarn catsと縁があるだろうか---------?
(つづく)
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