6/06/2013

夏は怪談! <四谷怪談>

アメリカで長く暮らしていると、
時々、日本的な「幽霊話」が懐かしくなります。
日本に住んでいたころは、そういえば、夏場になると、
テレビでも幽霊話が特集で組まれたり、
「霊が取り憑いた」といった系統の番組も多々。
これはもう、日本の一つの歳時記といえると思っています。

そろそろ夏も近くなってきました。
怪談話が恋しくなってきた。
怖いんですけどネ。。。



怪談というと、やはり一番に思い出すのは「四谷怪談」。
下の映画は、昔、どこかで観た記憶があります。
「恨みはらさでおくものか〜」
「お岩さん」は不滅です。




あまりにひどい仕打ちを受けた時、やはり人は恨みます。
この無念を、死んだ後、この世に化けて戻って来てはらす。

昔の社会は、今よりもっと、一方的にひどい仕打ちを受けた人々がいたことでしょう。
ですから、大衆は、このお岩さんの復讐劇に共感を覚えたのでは。

生きている間にする仕返しは犯罪として扱われます。

アメリカで有名な「別れた夫に仕返しをした」犯罪例の投稿。↓↓
http://www.americanikki.com/2012/10/until-twelfth-of-never-deadly-divorce.html


でも、お岩さんのように、死んだ後の仕返しは、誰にも裁けない。
恨む気持ちをそのまま真っすぐに、憎き元夫・伊右衛門に向け、
徹底的に破壊します。

人生、いろいろな事がありますが、
どうぞ、ここまで人に恨まれたり、恨んだりをしないで済みますように。。。
人を恨むという感情は、堪え難いほど苦しいです。
恨みをはらしたとしても、
果たしてその気持ちから自由になれるのかどうか。。。





***
とても興味深い事ですが、
「四谷怪談」のモデルとなったらしい実在のお岩さんですが、
じつは、主婦の鏡だったと言われています。
また、夫婦仲も問題なかった様子。


どこでどうなって、この「良妻の鏡」の美談のお岩さんが、
大ヒットした芝居小屋の「うらめしや〜」の「四谷怪談」のモデルとなったのか、
あまりに正反対のキャラクター、ストーリーなので不思議です。


芝居小屋であたった、鶴屋南北作の「東海道四谷怪談」。
登場人物も多く、けっこうなドラマで、たしかに人気が出たのがわかります。
昔の芝居は、当時起こった事件もふんだんに織り込みました。

http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc15/sakuhin/p8/a.html

これこそ、本物のお岩さん、草葉の影で、恨みそうです。
現代だったら、それこそ名誉毀損で訴えるところです。

でも、お岩さんは心の広い女性だったようで、
こんな俗世の事など、気にしていないのかもしれませんね。

日本にいるときは、東京にも長く住んでいたというのに、
東京にあるお岩さんゆかりの場所(於岩稲荷他、---2か所あります)
を訪ねた事が一度もありません。
今度、一時帰国したときには、ぜひ行ってみたいもんです。
(という事自体、すでに日本は外国なのかも)

***参考***
四谷怪談
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E8%B0%B7%E6%80%AA%E8%AB%87
本当のお岩さんは、主婦の鏡だったらしい
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1261492512
鶴屋南北 「東海道四谷怪談」(歌舞伎)
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc15/sakuhin/p8/a.html
*********************************************************
    投票のポチの応援をどうぞよろしくお願いします。
*********************************************************



0 件のコメント:

コメントを投稿